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相続発生時に知っておきたいことと行政書士の役割について

2026年08月06日 08:31
カテゴリ: 行政書士

相続発生時に知っておきたいことと手続きの流れと行政書士の役割

相続発生時に知っておきたいこと ~手続きの流れと行政書士の役割~
家族が亡くなると、悲しみの中で多くの手続きが必要になります。相続は「亡くなった瞬間」から始まり、期限があるものが多いため、早めの知識と準備が大切です。ここでは、相続発生時に押さえておきたいポイントを時系列で整理し、行政書士がどのようにサポートできるかを解説します。
相続はいつ始まるのか
相続は、被相続人(亡くなった方)の死亡により開始します。死亡診断書に記載された死亡日が原則の起点です。手続きの期限は「死亡を知った日」を基準にするものが多いので、正確に把握しましょう。
相続発生直後~14日以内にやるべきこと
葬儀と並行して進めることが多い初期手続きです。
•  死亡届の提出(死亡を知った日から7日以内):市区町村役場へ。通常は葬儀社が代行します。これと同時に火葬・埋葬許可申請も行います。
•  年金の受給停止:厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内に年金事務所などへ。
•  健康保険・介護保険の資格喪失届、保険証の返却(14日以内):市区町村役場へ。
•  世帯主変更届(該当する場合、14日以内)。
•  金融機関への連絡(口座凍結の確認)、公共料金の名義変更・解約なども早めに。
これらの届出を怠ると、後々の手続きに支障が出ることがあります。
3か月以内に確認・判断すべきこと
この期間が最も重要です。
1.  遺言書の有無を確認
自宅、法務局(自筆証書遺言保管制度)、公証役場などを調べます。自筆証書遺言などがある場合は、家庭裁判所での検認が必要なことがあります。
2.  相続人の確定
被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本などを集め、法定相続人を明らかにします。転籍が多いと手間がかかります。
3.  相続財産と負債の調査
預貯金、不動産、有価証券、自動車などのプラス財産と、借金などのマイナス財産をリストアップします。借金が多い場合は特に注意が必要です。
4.  相続の承認・放棄・限定承認の選択
「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」に家庭裁判所へ申述します。放棄すれば一切相続せず、限定承認はプラスの範囲内で負債を引き継ぎます。期限を過ぎると原則として単純承認(すべて相続)とみなされます。
4か月以内・10か月以内の主な手続き
•  準確定申告(所得税):被相続人の死亡年の所得について、相続人が申告。相続開始を知った日の翌日から4か月以内。
•  遺産分割協議:相続人全員で話し合い、誰が何を相続するかを決めます。合意内容を「遺産分割協議書」にまとめ、全員が実印を押します。
•  相続税の申告・納付:基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合など。知った日の翌日から10か月以内。無申告は税務署に把握されやすいので注意が必要です。
3年以内の重要な義務
相続登記(不動産の名義変更)​が2024年4月から義務化されています。不動産を取得したことを知った日から3年以内に申請しないと、過料の対象になる可能性があります。過去の未登記分にも経過措置があります。
行政書士が相続でサポートできること
相続手続きは書類作成や調査が多く、専門知識が求められる場面があります。行政書士は「街の法律家」として、紛争のない円満な相続で特に力を発揮します。
行政書士ができる主な業務
•  相続人調査(戸籍謄本の収集)と相続関係説明図・法定相続情報一覧図の作成
•  相続財産の調査と財産目録の作成
•  遺産分割協議書の作成(相続人全員の合意に基づく文書化)
•  預貯金口座の解約・名義変更手続きのサポート
•  自動車の名義変更
•  遺言書作成のサポート(文案のアドバイスなど。実際の作成は本人や公証人が行う)
•  農地関連の届出など、官公署提出書類の作成・提出代行
これらは権利義務や事実証明に関する書類作成の専門家としての役割です。相続人調査や遺産分割協議書作成は、後の銀行手続きや登記で必須となるため、早めに依頼するとスムーズです。
行政書士ができないこと(他の専門家が担当)
•  不動産の相続登記申請 → 司法書士
•  相続税の計算・申告 → 税理士
•  相続人間の争いの交渉・調停・訴訟代理、相続放棄の申述代理など → 弁護士
•  家庭裁判所への一部手続きで制限があるもの
行政書士はこれらの専門家と連携し、全体のコーディネート役を果たすことが多いです。争いがないケースでは、書類作成を中心に費用を抑えつつ負担を軽減できます。
スムーズに進めるためのポイント
•  期限のある手続きを優先し、チェックリストを作る。
•  書類はコピーを多めに取り、一箇所にまとめて保管する。
•  借金の有無を早めに調べ、放棄の判断を誤らない。
•  相続登記義務化や基礎控除など、法改正のポイントも意識する。
•  不安な場合は早めに専門家へ相談する。行政書士は比較的相談しやすい存在です。
相続は人生で何度も経験するものではありません。知識を持っておくだけで、遺族の負担が大きく減ります。特に書類の収集や協議書作成でお困りの際は、行政書士に相談してみてください。円満で確実な相続手続きの一助となれば幸いです。

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